食事療法

みんな大好き!照り焼きチキンとポテトサラダ

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 腎臓の機能が悪くなってくると、治療食に変更しなければなりません。治療食と聞くと作るのが難しいと感じるかたもいらっしゃるのではないでしょうか?食事は、生きていくうえで欠かすことができません。1日3食を負担なく楽しく食事してもらえるように、各病気に応じたレシピをご紹介しています。今回は、みんな大好きな“照り焼きチキン”“ポテトサラダ”の作り方をご紹介します。ちょっとした手間で、腎臓病の方でも美味しく食べていただけます。

献立

●照り焼きチキン
●ポテトサラダ
●大根の味噌汁

献立1人分の栄養成分表

 

基本食

CKD

ステージ3~4

CKD

ステージ5

透析食

エネルギー(kcal)

690

665

680

665~749

たんぱく質(g)

23.25

20

16.55

18.5~20

カリウム(mg)

1143

1044

833.5

880~894

リン(mg)

351

300

251

256~273

塩分(g)

4.9

3.8

2.4

2.7

基本食 献立

照り焼きチキン(基本)

<材料>
・鶏肉もも皮つき 70g
・塩       0.4g(1つまみの半分)
・オリーブオイル 3g(小さじ1弱)
・濃口しょうゆ  7g(小さじ1強)
・みりん     7g(小さじ1強)
・ねぎ      30g
・オリーブオイル 1g(小さじ1/3)
・塩       0.2g(少々)

<作り方>
①鶏肉は身の方に塩をします。
②フライパンにオリーブオイルを敷いて鶏肉を入れ、中火で皮目から焼いていきます。
③軽く焼き色がついたらひっくり返します。
④ある程度火が通ったら、フライパンの余分な油をキッチンペーパーで拭き取ります。
⑤みりんと濃口しょうゆを入れ、火を強めて煮詰めながら鶏肉にたれを絡めます。
⑥添えるねぎは、3㎝の長さに切りオリーブオイルと塩でソテーします。

ポテトサラダ(基本)

<材料>
・じゃがいも   80g
・玉ねぎ     5g
・きゅうり    20g
・にんじん    15g
・ボンレスハム  10g
・塩       0.8g(1つまみ)
・マヨネーズ   15g(小さじ3と1/2)

<作り方>
①ジャガイモを切って水から茹でます。
②玉ねぎを2㎝の長さの薄切りにし、キュウリは薄切りにし、塩もみして水で洗いよく絞ります。
③人参は、いちょう切りにして茹で、水気を絞ります。
④ボンレスハムは1㎝角ぐらいに切っておきます。
⑦ジャガイモが茹で上がったら、すぐに水気をよく切ってボールにあげ、ジャガイモに塩をふり、潰しながらよく混ぜます。
⑧ジャガイモにキュウリなどの具材を加えて粗熱がとれたらマヨネーズで和えます。
<ジャガイモを電子レンジで加熱する場合>
①ジャガイモをよく洗います。芽がある場合は、包丁の刃元でくり抜くように取り除きます。
②ジャガイモをラップに包み、500Wの電子レンジで3分加熱。ひっくり返して2分加熱します。
③ラップを外し、キッチンペーパーやタオルなどでくるみ皮をむきボールに入れます。

大根の味噌汁(基本)

<材料>
・大根      50g
・しいたけ    20g
・にんじん    10g
・だし・混合   200ml
・みそ・合わせ  12g(小さじ2)

<作り方>
①だしは、昆布とかつお節でとった方が、香りがよくおいしく飲めます。市販の顆粒だしでも可能です。
②大根、しいたけ、にんじんを薄切りにしてだしで煮ます。
③味噌を溶く。沸騰しすぎないように注意してください。

ステージ3~4 献立

照り焼きチキン(ステージ3~4)

<材料>
・鶏肉もも皮つき 70g
・塩       0.4g
・オリーブオイル 3g(小さじ1弱)
・濃口しょうゆ  7g(小さじ1強)
・みりん     7g(小さじ1強)
・ねぎ      30g
・オリーブオイル 1g(小さじ1/3)
・塩       0.2g

<作り方>
①鶏肉は身の方に塩をします。
②フライパンにオリーブオイルを敷いて鶏肉を入れ、中火で皮目から焼いていきます。
③軽く焼き色がついたらひっくり返します。
④ある程度火が通ったら、フライパンの余分な油をキッチンペーパーで拭き取ります。
⑤みりんと濃口しょうゆを入れ、火を強めて煮詰めながら鶏肉にたれを絡めます。
⑥添えるねぎは、3㎝の長さに切って下茹でし、オリーブオイルと塩でソテーします。

ポテトサラダ(ステージ3~4)

<材料>
・じゃがいも   80g
・玉ねぎ     5g
・きゅうり    20g
・にんじん    15g
・塩       0.8g
・マヨネーズ   15g(小さじ3と1/2)

<作り方>
①ジャガイモをよく洗います。芽がある場合は、包丁の刃元でくり抜くように取り除き、1~2cm角に切って水から茹でます。
②玉ねぎを2㎝の長さの薄切り、キュウリは薄切り、人参はいちょう切りにし、茹でて水気を絞ります。
③ジャガイモが茹で上がったら、すぐに水気をよく切ってボールにあげ、塩をして潰しながらよく混ぜます。具材を加えて粗熱が取れたらマヨネーズで和えます。

大根の味噌汁(ステージ3~4)

<材料>
・大根      50g
・しいたけ    20g
・にんじん    10g
・だし・混合   100ml
・みそ・合わせ  6g(小さじ1)

<作り方>
①だしは、昆布とかつお節でとった方が、香りがよくおいしく飲めます。
②大根、しいたけ、にんじんを薄切りにし、茹でます。
③茹でた野菜をだしに入れます。
③味噌を溶く。沸騰しすぎないようにしましょう。
④盛り付ける時には、汁の量が半量になるようにしてください。

ステージ5 献立

照り焼きチキン(ステージ5)

<材料>
・鶏肉もも皮つき 70g
・コンスターチ  3g(小さじ1と1/2)
・オリーブオイル 3g(小さじ1と1/2)
・濃口しょうゆ  7g(小さじ1弱)
・みりん     7g(小さじ1弱)
・ねぎ      30g
・オリーブオイル 1g(小さじ1/3)

<作り方>
①鶏肉を一口大に切り、コンスターチをまぶします。
②フライパンにオリーブオイルを敷いて鶏肉を入れ、中火で皮目から焼いていきます。
③軽く焼き色がついたらひっくり返します。
④ある程度火が通ったら、フライパンの余分な油をキッチンペーパーで拭き取ります。
⑤みりんと濃口しょうゆを入れ、火を強めて煮詰めながら鶏肉にたれを絡めます。
⑥添えるねぎは、3㎝の長さに切って下茹でし、オリーブオイルでソテーします。

ポテトサラダ(ステージ5)

<材料>
・じゃがいも   80g
・玉ねぎ     20g
・にんじん    15g
・塩       0.4g
・マヨネーズ   10g(小さじ2と1/2)
・オリーブオイル 6g(小さじ2と1/2)
・穀物酢     5g(小さじ1)

<作り方>
①ジャガイモをよく洗います。芽がある場合は、包丁の刃元でくり抜くように取り除き、1~2cm角に切って水から茹でます。
②玉ねぎを2㎝の長さの薄切り、人参はいちょう切りにし、茹でて水気を絞ります。
③ジャガイモが茹で上がったら、すぐに水気をよく切ってボールにあげ、オリーブオイルと穀物酢を入れて潰しながらよく混ぜます。具材を加えて粗熱が取れたらマヨネーズで和えます。

大根の味噌汁(ステージ5)

<材料>
・大根      50g
・にんじん    10g
・だし・混合   100ml
・みそ・合わせ  6g(小さじ1)

<作り方>
①だしは、昆布とかつお節でとった方が、香りがよくおいしく飲めます。
②大根、しいたけ、にんじんを薄切りにし、茹でます。
③茹でた野菜をだしに入れます。
③味噌を溶く。沸騰しすぎないように注意してください。
④盛り付ける時には、汁の量が半量になるようにしましょう。

透析食 献立

照り焼きチキン(透析)

<材料>
・鶏肉もも皮つき 70g
・コンスターチ  3g(小さじ2)
・オリーブオイル 3g(小さじ2)
・濃口しょうゆ  7g(小さじ1強)
・みりん     7g(小さじ1強)
・ねぎ      30g
・オリーブオイル 1g(小さじ1/3)

<作り方>
①鶏肉を一口大に切り、コンスターチをまぶします。
②フライパンにオリーブオイルを敷いて鶏肉を入れ、中火で皮目から焼いていきます。
③軽く焼き色がついたらひっくり返します。
④ある程度火が通ったら、フライパンの余分な油をキッチンペーパーで拭き取ります。
⑤みりんと濃口しょうゆを入れ、火を強めて煮詰めながら鶏肉にたれを絡めます。
⑥添えるねぎは、3㎝の長さに切って下茹でし、オリーブオイルでソテーします。

ポテトサラダ(透析)

<材料>
・じゃがいも   80g
・玉ねぎ     5g
・きゅうり    20g
・にんじん    15g
・塩       0.8g
・マヨネーズ   10g(小さじ2と1/2)
・オリーブオイル 6g(小さじ2と1/2)
・穀物酢     5g(小さじ1)

<作り方>
①ジャガイモをよく洗います。芽がある場合は、包丁の刃元でくり抜くように取り除き、1~2cm角に切って水から茹でます。
②玉ねぎを2㎝の長さの薄切り、キュウリは薄切り、人参はいちょう切りにし、茹でて水気を絞ります。
③ジャガイモが茹で上がったら、すぐに水気をよく切ってボールにあげ、オリーブオイルと穀物酢を入れて潰しながらよく混ぜます。具材を加えて粗熱が取れたらマヨネーズで和えます。

大根の味噌汁(透析)

<材料>
・大根      50g
・にんじん    10g
・だし・混合   100ml
・みそ・合わせ  6g(小さじ1)

<作り方>
①だしは、昆布とかつお節でとった方が、香りがよくおいしく飲めます。
②大根、しいたけ、にんじんを薄切りにし、茹でます。
③茹でた野菜をだしに入れます。
③味噌を溶く。沸騰しすぎないように注意してください。
④盛り付ける時には、汁の量が半量になるようにしましょう。

米飯

基本食    :150g
ステージ3~4 :150g
ステージ5  :150g
※糖尿病の方は、100g
透析食    :100~150g

料理をする時のポイント

照り焼きチキン

・①の鶏肉の身にかける塩はなくても美味しく食べられます。
・コンスターチを使用することで、見た目の量を増やすことができます。また、コンスターチが油を吸収するのでエネルギー量を増やすことができます。さらにコンスターチを使用することでタレ(調味料)がよく肉に絡み美味しく仕上がります。
・ネギは、下茹でをすることでカリウムを減らすことができます。

ポテトサラダ

・ステージ5の方は、カリウム制限をしっかりとする必要があります。キュウリは、カリウムが多いので使用せず、代わりに玉ねぎを多めに使用します。
・マヨネーズの量を減らすためにオリーブオイルと穀物酢を使用します。
・塩は、なくても美味しく食べられます。
・じゃがいもが多くなりすぎないように注意しましょう。

大根の味噌汁

・市販の顆粒だしには食塩が多く含まれています。だしをとったほうが香りよくおいしく食べられるので、手間かもしれませんがだしをとるようにしましょう。
・キノコ類にはカリウムやリンが多く含まれています。食べてはいけないわけではありませんが、献立とのバランスを考え今回は、ステージ5・透析食では使用していません。
・野菜は、別のお鍋で茹でてから使用するようにしましょう。そのひと手間でカリウムを減らすことができます。
・具を多く食べるようにし、カリウムや塩分の摂取量を減らすことができます。

高カリウム血症に気を付けて!

 カリウムは、かなり高値にならないと自覚症状がありません。しかし、高くなり過ぎると突然、不整脈や心停止を起こしてしまう危険があります。自覚症状がなかなか現れないということは、気づかないうちに高くなってしまう可能性があるので注意が必要です。
 血清カリウム値(mEq/L)6.5以上は危険です。5.6~6.4でも注意が必要です。手足がだるい、手足がしびれる、胸が苦しい、脈が乱れるなどの症状があれば注意が必要です。
 カリウムの値が高くなる原因には、食事があります。カリウムを多く含む野菜や果物、動物性食品、豆類、種実類、いも類、海藻類、きのこ類も調理方法によってカリウムを減らすことができるので工夫していきましょう。

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